あらすじ
千空と大木大樹は人類復活の方法を探り、ついに「硝酸」を用いた石化解除の手段を確立する。最初に選んだのは、大樹が想いを寄せる小川杠(おがわゆずりは)だった。しかし、その矢先にライオンの群れに襲われるという予期せぬ危機に直面する。
生存のため、彼らは「霊長類最強の高校生」と名高い獅子王司(ししおうつかさ)を復活させることを決断。圧倒的な戦闘力でライオンを撃退した司だったが、次第に千空とは異なる思想を抱き始める…。科学による文明復活か、それとも「選ばれた者だけの新世界」か?
見どころ
(1) 人類復活の第一歩
千空と大樹が遂に「石化解除」の手段を確立し、硝酸を活用した復活液を完成させる。最初に杠を助けようとする大樹の純粋な気持ちと、千空の合理的な判断が対照的で興味深い。
(2) 獅子王司の登場
この回の最大の見どころは、獅子王司の復活。彼の圧倒的な身体能力が発揮され、ライオンを素手で倒すという驚異のシーンは衝撃的だ。しかし、彼の「純粋な若者だけの世界を作る」という思想が、千空と相容れないことが後に明らかになる。
(3) 千空のミス
科学文明の一歩目として炭酸カルシウム(グラウンドの白線引)を手に入れようする。使い道として4つあると宣言し、1つずつ説明していくが、千空はあることに気づき最後の1つを隠そうとする。使い道は4つではなく、3つだと自分の最初の宣言していた数をごまかす。これが後々の伏線に。
(4) 科学 vs. 武力の対立の伏線
司の登場によって、「科学の力で文明を復興させる千空」と「腐敗した大人を排除し、純粋な世界を作る司」という二つの価値観がぶつかり合う構図が生まれる。この対立が今後の展開の重要な軸となる。
名言ピックアップ
司:「ただ一つ約束する。君らにはもう二度と危険てやつは訪れない。」
司の類稀なる戦闘力の自信が表れたセリフ。復活後、即座にライオンを撃破し、さらりと発した非常に頼もしい宣言。
千空:「科学の力で人類全員漏れなく助けてやるよ。」
千空の科学への信念が明確に表れたセリフ。科学はあくまで人類全体のためのものであり、特定の思想のための道具にはならないという意志が感じられる。
科学的要素
(1) 石化解除のメカニズム
千空は「硝酸」を活用し、石化した人間を復活させることに成功。このエピソードでは、硝酸がどのように作用するのかの科学的説明があり、リアルな化学知識を交えながら展開される。
(2) 自然界の脅威と生存戦略
ライオンの襲撃は、3700年経過した地球がいかに危険な環境になっているかを象徴するシーン。生存のために司を復活させるという判断が、後に大きな波紋を呼ぶことになる。
こんな人におすすめ!
- 「力」と「知恵」の対立構造が好きな人
- サバイバル環境での知的な戦略が見たい人
- 強キャラ登場で一気に盛り上がる展開を楽しみたい人
- 「正義とは何か?」というテーマを考えたい人
まとめ
第2話は、物語の方向性が決定づけられる重要な回でした。千空の科学信仰と、司の理想主義が交錯し、今後の衝突が避けられないことが示唆されています。
次回、第3話では、いよいよ司の本当の目的が明らかに…!